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「蛇池」の大蛇伝説
2014年05月08日 01:46「蛇池」の大蛇伝説(長田地区字蛇池)
(一) 蛇池の語り 長田地区の大字蛇池には、香取神社の東に広がる畑地の中に周囲、約50㍍の池があり、大蛇伝説の池として知られています。 池のかたわらには「弘化三年蛇池大明神」と刻まれた小さな祠が立っています。 これが蛇池の地名のおこりとも伝えられています。 現在、池の周りはきれい整備され、四季折々の花や木々の緑も心地よいスポットですが、昔は木々が生い茂りうっそうとしていて昼間でも薄暗かったといわれています。 この蛇池には、今日まで村人に伝えられている二つの蛇池伝説があります。 (二) 二つの伝説 ◆ ヘソを曲げた大蛇
みかねた近くの寺の住職は恐ろしい大蛇に、 「しばらく他の場所に移ってもらいたい」と証文の代わりに「十年」と書いた水晶の玉を池に投げ入れました。 これを見て大蛇は千葉県の印旛沼に引っ越して行きました。
ところが、水晶玉の「十」の上に「ノ」が書き加えられて、証文の十年は千年に書き変えられていました。 大蛇は、約束が違うとおどろいたのですが、誰が書いたのかもわからず、仕方なくまた印旛沼に戻ってしまいました。
というお話です。
年の瀬になると借金取りの催促に困り果てていました。 途方に暮れたお百姓さん夫婦は思い余った末、ついに三人の娘たちを江戸に奉公に出すことにしました。 ところが、今まで見た事もない大金を手にした父親は、魔がさしたのか、江戸の町でつい遊び呆けてしまいました。 一夜明けて我にかえった時、懐の奉公金は一銭も残っていませんでした。 その頃、お百姓の家では女房が夫の帰りを今か今かと待ちわびていました。 夫は奉公金を全部、江戸で遊びに使ってしまったとは言えず、 「帰る途中池の傍を通りかかったら、大蛇が奉公金を全部呑みこんでしまった」と、大蛇のせいにしてしまいました。
「十年間姿を隠すことにして、村人の心が入れかわってから池に戻ってくるよう」に頼みました。 大蛇は池から姿を消しました。 その後、年月が過ぎて大蛇が元の池に戻ってきました。 しかし、村人の様子は以前とまったく変わっていなかったのです。 がっかりした大蛇は、村人を恨みながら再び姿を消してしまいました。
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