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私が見た風景 ~たった一人の女性議員奮闘記~ 元境町議員・内海和子さん~

2019年12月01日 18:25

 

No.1 No.2 No.3 No.4

 

 No.1

 緞帳が下りようとしている平成は私の人生で一番燃えた時期である。一主婦の立場から議会議員となり、4期15年で退任。過ぎてしまえばバブルの様にあっけない時間であったが、女性の私が見たこの景色を、ほんの少しではあるが述べてみたい。

境町に女性議員はいない。なぜ?

 人口の半分は女性なのに。PTAも、会社も、地域社会の長も…と男女平等でない社会への疑問。同じ意識を持つ女性たちとの出会い。そして手作り選挙で当選!と。今振り返ると私もなかま達も本当によくやった!

そして最初の議会で、早速、私のライフワークである、男女平等のために女性係の設置を求めた。当時の橋本正士町長はそれを受け入れ、当時はまだ町村では珍しい係を設置してくれた。

 その後も毎回質問し、選挙公報紙の導入、有害図書の撤去、全庁舎禁煙、洋式トイレの設置等々、様々な政策に反映された。

当時も質問者は少なく、質問者が私一人という議会もあった。質問しない議員は何のために議員になったのかと今でも疑問である。議員の働きどころである質問や質疑をしない議員に、住民の声を行政に届けることはできない。議員は住民のために働くべきであって、リーダーのブレインではないはずだ。            (続く)

 

 

 No.2

 議員になってしばらくして、驚くべき事件?が起こった。

議員報酬でパソコンを購入、ホームページを立ち上げ、今でいうブログで、個人のひとりごとを述べていたのだが、なんとその文言で当時の議長から公開質問状が届いたのだ!

当時HPを立ち上げている議員は一人もいなかっただけに、私のHPは目立ったのかもしれない。私としては議員の説明責任として、議会でのことを逐次報告したかっただけなのだが。

 ここで初めて正直にものを言ってはいけないのだと学習させられた。結局、私は言論の自由を盾に丁寧に回答書を提出したので、議場での謝罪はなかった。

後に聞くところによると、某議員がこのHPの文章を持って夜中に奔走していたと聞くから、男の妬みは怖い!

この事件の前にも、議会の一般質問での私の発言で、議会が審議停滞に陥ったことがあった。その時の総務委員長は再三再四私を弁護してくれたのだが、言い出した某議員は納得せず、結局は私が不勉強ということで陳謝したという、新聞記事にもなった事件である。そのことがあったので、議会での陳謝は避けたかった私でもあった。

いずれにしても私の記憶の中では、想定外の場内・場外乱闘事件としか思えず、まさに女性蔑視ではないかと思いつつ、心にしまったことである。 (続く)

 

 

 

 

 

 No.3

 

 二期目に入ってからの合併問題は町を混乱させた。この平成の合併に、境町では県の案通りの一市二町(岩井市、猿島町、境町)の合併協に参加し、検討していた。

ところが合併案(対等合併)が出来上がり、あとは3市町の首長のサインで発足という直前になって、境町では住民による反対運動が起こったのだ。この反対運動はY氏が代表となった「境町の未来を考える会」が町中央に事務所を構え、反対の署名を一万近く集めて、「合併の是非を問う住民投票」を要求したことから始まり、毎日のように新聞折り込みのチラシがまかれ、議会も反対派と賛成派の議員に分かれてのチラシ合戦となっていた。

時の野村町長は住民の要求を受け入れ、平成16年9月に住民投票をおこなった。結果、合併に反対となり、町長は責任を取る形で町長や特別職の報酬をカット。また議会でも報酬をカット、議員定数削減をした。それでこの騒ぎは終わるはずであったが、この年の12月に、S議員が議会にも責任があるということで、引責辞任し、議会解散の署名運動を始めたものだから事態は混とんとしてしまった。

 議会では議員定数削減改正(14名)を再度改正して、元の定数(20名)に戻し、有志議員による自主解散案は否決され、その都度マスコミに取り上げられていた。   そして「議会解散請求の住民投票」は翌17年5月に実施され、解散に賛成が多数を占め、私たち議員はクビになったというわけだ。

 こうして、境町は1年間に二度も住民投票を行ったのである。ある意味、民主主義なのだろうが、あの混乱は何であったのか。その後の選挙で落選した私にとっては、今もって境町住民の真意はわからない。まさに魑魅魍魎の景色であった。     (続く)

 

 

 

 

 No.4

 

 合併破たん後の選挙で落選した私であったが、その後の選挙で返り咲き、総務委員長・副議長などを経て4期15年の議員活動を終えた。今、境町では合併論争時、議員であった橋本正裕町長が町を様々なことで活性化している。私がかつて一般質問で提案していた、政策のほとんどは実現しているのだ。(道の駅のリニューアルや国際交流等)まさに老兵は去るのみ。新しい葡萄酒は新しい器でということだ。

それにしてもあの狂乱の合併論争当時、賛成派であった橋本氏が反対を選択した住民をけん引しているのだから、何とも皮肉ではないか。

この魑魅魍魎の政治の景色をこの紙面で語りつくせるものではない。ほんの少し垣間見た私に言えることは、もっと多くの女性たちに覗いて欲し

いということだ。

女性の視点があらゆる分野に入り込むことが、究極の政治改革なのだから。今世間を騒がせているセクハラ、パワハラに始まる女性の諸問題は、ひとり一人が女性としての人権意識に目覚めることで、解決していくはずである。

蛇足ながら、女性の人権を守る基本である男女共同参画条例もない境町である。女性議員のいない町は、閉鎖的で、民主主義の未熟を物語っている。次回の議員選挙には是非女性議員を再び誕生させようではないか。

「子供たちにとってふるさととなる境町」をもっと自慢できる町にしていくために、あなたの声を町政に届けてほしいものだ!賛同の声をお待ちします! 

 (文責:内海  090-2634-3226)

 

 

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