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境町の名店 桐の小堀家具 ~ 新吉町 ~
2015年02月27日 00:19
住所 : 新吉町1351-3 TEL : 0280-87-0409 営業時間 9:00〜19:00 定休日 : 毎週火曜日
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「桐の小堀家具」は一般家具も販売していますが、桐タンスの製造と修理を主に手掛けています。現在のご主人で3代目となります。
桐タンスは、桐の特徴から湿気の多いときは引き出しが固くなり、乾いた時期には引き出しが軽くなり、湿気から着物を守ります。また防虫効果もあるそうです。桐の伸縮に合わせるために金釘は使わず、木釘を使っています。
その木釘は奥様が焙烙で丁寧に炒っています。
タンスの色付けは、同じ日、同じ天候で行わないと色が違ってくるとのことで大変気を使います。
そんなご主人、奥様の喜びは、修理した桐タンスを見たお客様が喜んでくれた時だそうです。
現在お店の後継者がいないそうですが、素晴らしい匠の技は境町に是非伝わって欲しいですね。
- 防湿効果 : 桐は素材の表面が粗い為、吸湿性がある。吸い込んだ素材自体は膨張して、隙間をふさぎ外気を遮断する。乾燥時は素材が収縮し通気をよくする。桐自体の組織の中に、チローズ構造と云うミクロの小部屋が無数にある。これが湿度に敏感に反応して、桐の素材自体が膨張したり収縮したりして防湿効果をもたらす。
- 抗菌効果 : 桐には、パウロニン、セサミンと云う成分が含まれており、ノミ・ダニなどの虫がつきにくく、抗菌性に優れている。
- 砥(と)の粉とヤシャブシ(カバノキ科)の実の煮出し汁を合わせた液を刷毛を用い、木目に沿って塗ります。うづくり目立・塗りを数回繰り返した後、イボタろうを均一にかけ、つや出しを行います。
- うづくり目立て : かるかや(ススキ)の根の束ねた道具(うずくり)を使い、桐の木目を浮き立たせます。 桐製品はその美しい木目が特徴ですが、これは会津桐など日本の桐の特徴で、成長が早い外国産の桐には見られないそうです。
- 桐材は多量のタンニン(防腐剤が大きい)を含むので腐りにくく、長い期間使用可能。再生可能な木材資源です。
- イボタろう : イボタロウカタカイガラムシの雄の幼虫が分泌する蝋です。最高級のろう。
エピソード
- 震災で流された桐のタンスの中のものは無事だったと自衛隊員が語った。
- 燃えにくい・桐は他の木材より着火点が一番高く(270℃)、又発火点も高い(425℃)ので 火災等の際にも桐タンスは耐火機能がある。 桐自体の吸湿性が高く、水を含むことにより膨張し、内部への熱の遮断、表面は真っ黒で内部は全く燃えていなかったと云う事がよくあります。
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女の子が生まれると桐を植える。昔、農家では女の子が生まれると庭に桐の苗木を二本植え、その子が成人してお嫁入りするときに桐を伐採し、その材料で桐タンスや長持を作ってもらい嫁いだと云います。 桐は家具材に適すると同時に成長が早く、15~20年経つと成木となり家具材として使えるように育つことから、こうした風習が根付いたようです。
創業は江戸時代、今のご主人は3代目になります。今のところ後継者がいないそうですが、うつぎを炒ったりと奥様も立派な職人さんですね。
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